吉田寮問題にかかわる教員有志緊急アピール

京都大学の教員有志が主体となって「吉田寮問題にかかわる教員有志緊急アピール」を発表しました。 呼びかけの主な対象として想定しているのは京都大学の教授会構成員ですが、一般の方にもご賛同いただけます。賛同の受付は終了しましたが、今後も関連情報などをアップしていく予定です。

賛同者からのメッセージ集(2月17日9時現在まで)

◯山下紀志子さんのメッセージ

弾圧は、先ず『学生』そして『知識人』から『ペンクラブ 原水禁 等々』に拡がる。学生を、バラバラにし、自治を潰す。思考を止め、ものを言わせない。東大と識別させる為、この『京大』 は、自由を旗印に。全国で最初に狙われ、全国へ波及させドミノ倒しを狙っているのは明白。『民主主義』&『立憲主義』を覆す大問題だと常々思っています。頑張って、市民に 火 をつけて運動の輪を拡げて下さい!!

◯村瀬信さんのメッセージ

吉田寮問題は単に1つの寮が存続できるかどうか、ということ以上の問題を孕んでいる。それは、京大が長年大事にしてきた余裕、寛容さ、自由奔放さ、カオスの文化の継承集団が解散させられかけている、ということだ。
とりあえず確保せねばならない利益、ノルマの達成、喫緊の課題の達成に追われがちな世の中。その中にあって吉田寮は無駄な存在に見えるのかもしれない。しかし、そういう存在こそ我々に「豊かさ」を問う。
吉田寮は今コスモロジカルな前線にいる。そして、我々も同時に前線にいる。

「お前が消えて喜ぶ者にお前のオールを任せるな」
引用「宙船」(中島みゆき)

◯米谷拓哉さんのメッセージ

学生自治を経験しない人たちが国を動かしていくと考えると恐ろしくなる。自治会は修正の余地はあるかもしれないが、なくしてはいけないだろう。

◯匿名希望さんのメッセージ

どうか、今後の大学のためにも暴走を止めてください

◯「匿名希望」さんのメッセージ

本名を出さず申し訳ありません。私は熊野寮の寮生ですが吉田寮と同じ自治寮に住む者として、学生の自治によって築かれてきた吉田寮が大学に管理されてしまうということはあってはならないと考えています。そのためこのように京大教授の有志の方々の動きが出てきたのはたいへん良いことだと思っています。当局に吉田寮を、さらには学生の自治を潰させないためにもどうか頑張ってください。

◯中村明彦さんのメッセージ

アピールに全面的に賛同します。
京都大学吉田寮自治会が、自治・共生・地域交流・文化創造・福利厚生の場として、「責任有る自治」を担い、少なからぬ社会貢献をしてきたことは、歴史的事実です。
京都大学当局は、それをキチンと認め、学生寮を、すべての学生が安心して学び暮らせる自治と福利厚生の場として、維持・発展させるべきです。
京都大学当局が、今日までの強権的学内管理を改め、吉田寮自治会をはじめとする学生との対話に誠実に取り組むよう、強く求めます。

◯吉田耕士さんのメッセージ

目先の金儲けのために地上げにあってるんだと思ってたんですが、違うのかな?。

◯盛田良治さんのメッセージ

現棟及び新棟の運営など、吉田寮に関わるすべての問題について、京都大学当局が吉田寮自治会との話し合いを再開することを切に求めます。

◯寺坂美紀さんのメッセージ

熊野寮の寮生でした。吉田寮の危機的状況に、私たちが先輩から受け継ぎ、愛し、守ろうとしていたものが、今にも消え去りそうになっている現状に、毎日胸が張り裂けそうな思いで生きています。
私たち学生だけの力ではやはりどうにも自治を守りきれないことがあります。今回こそ、もうダメかと思い、せめて1%の可能性でも残せるように今回の要求を飲んでくれ、とも思いかけました。でも先生たちが声を上げてくれてとても心強く、勇気をもらえました。
冬ごろにニュースで、退去通告期限間近の吉田寮のドキュメンタリーを拝見しましました。
猛々しく戦ってきた仲間も徐々にいなくなり、「もう本当にダメなのかな」と呟く心細げな吉田寮生の姿をみて、涙が溢れて止まりませんでした。
止めることができない仲間たちの離脱。大好きだったものがなくなってしまうかもしれない悲しさ。それが歴史上最初から用意されていた落ちるべき穴だとしても、自分たちの代で終わらせてしまうかもしれない罪悪感、無力さ。
その苦しさは同じ自治寮を愛した者としてとてもひとごととは思えず、しかし、当事者である彼らの心情はより深く傷ついていることも想像に難くありませんでした。
やはり学生というのは、どれだけ団結しようとも、とても無力な存在です。私たち若者だけでは無力だから、どれだけ団結しようとも、一度大人や巨大な権威の力で簡単に吹き飛ばされてしまいます。
そして、学生には大人になるべき有効期限があります。ずっと側で守り続けることができないから、私たちは先輩たちの熱弁から自治を知り、そして今度は自身が自治を熱っぽく語ることで、次の世代へ次の世代へと受け継いできました。
この流れを絶対に絶やして欲しくないです。どうか皆さん学生たちに力を貸してあげてください。100年続く京都大学の自治の血潮を絶やさぬために、どうかよろしくお願いします。

◯落合範貞さんのメッセージ

先日、吉田寮の記録映画を名古屋で観る会を開催致しました
建築物として文化財としての価値を感じます、そして日本の代表する大学の一つである京都大学は、社会的存在意義を未来に対して問い続けるべきであります
独立行政法人に甘んじるべきではなく、再国立化ぐらい提唱すべきです
100年前の日本人が、スマホが普及した世の中など想像がつかなかったように、これから先の100年を見ようとするなら、近視眼的にならず大学の本来ある自治に根ざした、学問の自由を国民とともに前進させて下さい
自治という言葉も、近年の新自由主義経済のおかげで、独立採算をさす言葉に使われていませんか?
大学に行けない人たちも、納税者としてこの国を支え、大学のさまざまな研究が自分たちの幸福につながるものと、かすかに期待はしているのです
特に故郷を離れ、国を離れて大学で学ぶ学生さんには、とても大切な人生勉強の場です
吉田寮の存続を強く求めます

◯橋野高明さんのメッセージ

「大学当局者」よ、「大学の自治」の為に苦しい「血」を流し続けた、あの69年の闘いを忘れたのですか!

◯西澤真樹子さんのメッセージ

京都市民です。京都大学は生活をともにする学生たちの共同体の場を壊さないでください。大学移転に絶望して命を断った研究者のような悲劇が京大でも起こるのではと不安でなりません。大学が対話を一方的に打ち切るのは間違っています。

◯西垣安比古さんのメッセージ

戦前の大学学生寮は吉田寮しか残っていません。日本の教育文化の歴史上の財産です。学問の府がそれを破壊するような愚を犯してはなりません。

◯大石高典さんのメッセージ

対等な話し合いの道が開かれることを強く期待します。

◯白石壮一郎さんのメッセージ

自治空間としての吉田寮は、学生と市民との交流の場である「京大の縁側」。大学と社会の接点は公開講座(つまり教員の研究と市民との接点)だけじゃないでしょう。

◯坂元慶一さんのメッセージ

女子寮、吉田寮と自治が大学が奪われ、ありきたりな大学になっていてつまらない。日本の大学で異彩を放ち、かつ優秀な大学が存在すべき。規律を重んじて優秀なのは東大に任せて、別の違った角度で社会に貢献できる異質で優秀な大学は日本に必要。それが京都大学。その京都大学の中で更に特殊な自治寮も必要だと思う。社会からは異質にみられるだろうが、そのくらいの我儘な空間(寮)を認めてくれる度量を大学や国に望む。

◯横山考さんのメッセージ

自治はわずかな期間の断絶で失われます。一度失われた自治を再建するには、熱意と見識を備えた舎監による指導と長い年月が必要でしょう。その覚悟なく新棟からも全ての寮生を退去させるのは、自治を悪として否定しているように思います。学寮の自治は、期限つきの、実験的な自治でありましょう。だとしても、その意志を大学が否定するのはいかがなものかと思います。

◯金澤大さんのメッセージ

元吉田寮生です。大学側の自治を軽視する姿勢に反対します。

◯小坂純一さんのメッセージ

良識ある教員の皆様へ。

元寮生・気象予報士の小坂と申します。

今こそ、学内から広く声を上げていただきたく、アピールに賛同いたします。

京都大学の『学寮自治』は、初代木下総長の強い意向に起源をもち、戦時体制・学園紛争など様々な困難と紆余曲折を経て現在に至ります。『自由の学風』の構成要素の一つとして京都大学の歴史と共に歩んできたと言っても過言ではありません。
勘違いされている方もいらっしゃいますが、吉田寮自治会はかつての学園紛争を前後して特定の政治的主張やセクト類との決別を図り、寮生自身の生活基盤の運営を主とする団体です。

2001年に京都大学が21世紀の大学像として制定した『基本理念』には次のような言葉があります。
『創立以来築いてきた自由の学風を継承』
『対話を根幹』
『地球社会の調和ある共存に貢献』
『教育研究組織の自治を尊重』
『人権を尊重した運営』
『社会的な説明責任に応える』
(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/about/history/ideals/basic/)

建学の精神並びにこの制定経緯に鑑みると、京都大学とっての『基本理念』の意味は極めて重く、存在意義そのものと言えるかもしれません。かくいう私も『自由の学風』の中での気象学研究に憧れて入学した一人です。

過去現在ともに一風変わった寮生が多いかもしれませんが、寮生活のルールとして、京都大学が最も大切としている『対話』を最重要項目と位置づけており、その点は私が在寮していた20年前からも一貫しています。数千人の卒寮生は、この寮生活での経験をそれぞれの文脈で活かし社会の発展に貢献していると確信しております。

総長以下執行部の皆さんは、この『基本理念』に忠実であることを以って、大学運営の中枢として任じられているはずです。しかし、現総長・副学長体制においては、老朽化対策の議論も含む代々の副学長の署名捺印文書の一方的破棄・毎月提出されてきた寮生名簿の受取拒否・対話時の恫喝そしてその後の対話要求の一切の黙殺・公式通達及び記者クラブ会見を通じての寮生と寮自治会への印象操作(安全をないがしろにしてゴネる学生・誰が住んでいるか分からない状況など)などによって、寮自治会を追い詰めている状況です。
そして、今回の『踏み絵』によって無条件降伏を迫る手法は、『人権を尊重』の一線を越えたと言わざるを得ません。『基本理念』を体現するべく踏ん張っている後輩寮生たちに対し、『基本理念』の著しい軽視で追い詰めている現総長・副学長体制という状況をどうかご理解ください。この状況は一卒業生としても極めて残念でなりません。

もはや対寮生・対寮自治会だけの問題ではなく、教員の皆さんに対しても同様の手法を取る可能性があることを示唆していると考えます。予算・処遇・処分の『踏み絵』で迫る未来があり得ることを想像ください。

これまで、卒業生を含む外部の声はことごとく黙殺されてきました。学内、特に教員の皆様からの声の重みは大きいと考え、教員の皆様に対してこの文章を記しております。どうか学内から勇気をもって声を上げていただけることを切にお願いいたします。寮生・寮自治会のみならず、将来の京都大学を救うことになると確信しております。

自身の大学院生活を支えてくれた吉田寮・人生の幅を拡げてくれた寮生活への恩返しと、『基本理念』を体現してくれている後輩寮生たちへのサポートができないかと考え、記した次第です。お読みいただきありがとうございます。

元寮生 小坂純一 (1999-2001在寮・理学研究科修了)

◯河野啓介さんのメッセージ

在野から見ていると、様々な事柄で大学が危機的状況である様です。
大学存在の要である「自治」を守り、発展させなければなりません。
「アピール」にあるような方向での前進と解決を望みます。

◯吉田響さんのメッセージ

息苦しさを感じる現在の世の中ではあるが、せめて吉田寮には本物の自由を保持して欲しいと願ってやみません。

◯河合駿太さんのメッセージ

伝統のあるものを壊すのはどうかと...

◯永榮紘実さんのメッセージ

歴代教育者やかつての学生たちが守ってきた京大を京大たらしめる「学生自治」という、今後生きていく上で必要な自治能力形成に役割を果たす絶好の教育の場が無くなると、京大も他の教育機関と変わらないただの大学になってしまうのがとても惜しいと思います。自治文化を有している教育機関は今や稀有です。維持が大変な分、得るものも大きいです。どうか投げ出さず、両者の意見を取り入れつつ、より良い解決の方法を探してください。京都の一市民として、期待しています。